概要
本記事ではAzure Perceptを用いて音声アシスタントのデモを実行する手順について説明します。仮想環境内のテレビやエアコンなどを音声によってコントロールします。短いキーワードを用いてアシスタントを起動し、続く音声で指示をおこないます。
- 本記事執筆時点では、音声アシスタントデモは英語のみに対応しており、日本語は非対応です。
目次
- Azure Percept Audioデバイスのセットアップをおこなう
- 音声アシスタントのデモを実行する
- コマンドの中身を確認する
- まとめ
1 Azure Percept Audioデバイスのセットアップをおこなう
1.0 準備
「Azure Perceptの初期設定をおこなう」の記事を参考に、セットアップを完了しておきます。
1.1 デバイスを接続して起動する
Azure Percept DKのキャリアボードとAzure Percept Audioデバイスを接続して、起動します。
https://youtu.be/-dmcE2aQkDE より画像を引用
(1) キャリアボードとAudioデバイスをUSBケーブルで接続します。キャリアボードのType-AポートとAudioデバイスのMicro USBポートを使用します。
(2) 電源ケーブルをキャリアボードに接続し、電源アダプターをコンセントに接続してAzure Percept DKを起動します。
(3) AudioデバイスのLED L02が点滅します。認証プロセスが完了するまで5分ほどかかります。
(4) 認証プロセスが完了すると、LED L02が白く発光した状態になります。
2 音声アシスタントのデモを実行する
2.1 必要なリソースを作成する
(1) AzureポータルからAzure Percept Studioにアクセスします。
(2) [デモとチュートリアル]タブを選択し、[音声アシスタント テンプレートを試す]をクリックします。使用するデバイスを指定して、サービス業のテンプレートを選択します。契約条件に同意したら[作成]をクリックします。
(3) デモに必要なリソースを作成します。実行すると設定したリソースグループ内に音声サービスやLUISなど複数のリソースが作成されます。リソース名にはアプリケーションプレフィックスが使われます。
※ 作成されるリソース
2.2 デモを試してみる
(1) サービス業の画面で「Computer, turn on the TV.」とAudioデバイスに話しかけると、仮想環境内のTVがオンになります。カスタムキーワードに続いて音声で指示をおこなうことで仮想環境内のエアコンやライトを制御することができます。Audioデバイスの3つのLEDが青く光っていれば、キーワードを認識する準備ができています。キーワードを認識するとLEDが青白に点滅します。
(2) インタラクティブなやり取りをおこなうこともできます。
※ デモ画面から離れてしまった場合は、Azure Percept Studioのデバイスから再度デモを起動することができます。
2.3 キーワードをカスタマイズする
(1) 音声アシスタントを開始するためのキーワードを変更することができます。
(2) オリジナルのキーワードを作成することもできます。トレーニングが完了したら、新しいカスタムキーワードに変更します。
3 コマンドの中身を確認する
(1) Speech Studioを起動します。
(2) Speech Studioでカスタムコマンドを確認、編集することができます。
※ プロジェクトが見つからない場合はディレクトリが正しいかを確認します。
(3) センテンスとフレーズの例、パラメータ、完了時のルール、対話のルールなどを確認できます。パラメータには識別する単語(例えばTVやlight、on、offなど)のリストがあり、これらのパラメータを引数としてセンテンスとフレーズの例が記述されています。完了時のルールにはすべての条件が満たされた時に実行するアクションが設定されています。対話のルールには、一定の条件が満たされた時に実行するアクションが設定されています。例えばon/offは識別されたが、対象のデバイスが識別されなかった場合に「どのデバイスをon/offしますか?」と聞く、というような具合です。
4 まとめ
本記事ではAzure Perceptを用いて音声アシスタントのデモを実行する手順について説明しました。仮想環境内のテレビやエアコンなどを音声によって制御することができます。また音声アシスタントを起動するためのキーワードを変更したり、Speech Studioを用いて制御のコマンドをカスタマイズすることが可能です。