概要
本記事ではAzure Perceptの初期設定の手順について説明します。デバイスの接続とセットアップをおこなった後、カメラ画像の確認をおこないます。
目次
- Azure Perceptの概要
- デバイスを接続して起動する
- セットアップをおこなう
- Azure Percept Studioからデバイスを確認する
- まとめ
1 Azure Perceptの概要
1.1 Azure Perceptとは?
Azure Perceptは、ハードウェア、ソフトウェアおよびサービスから構成される、エッジAIソリューションを素早く作成するためのプラットフォームです。Azure Cognitive ServicesやAzure Machine LearningなどのAzureサービスと連携しており、コードを使用せずに画像認識などのAIモデルの学習・検証をおこない、エッジデバイスにデプロイして推論をおこなうことができます。
Azure Perceptの概要
https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/azure-percept/
価格
https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/azure-percept/
1.2 Azure Perceptの構成
Azure PerceptはUIとなるAzure Percept Studio、エッジデバイスとなるAzure Percept DKおよび連携する各種のAzureサービスによって構成されます。Azure Percept DKはAzure IoT EdgeデバイスとしてIoT Hubに登録されており、ユーザーはAzure Percept Studioを通じてAzure Percept DKにアクセスし、カメラ画像の取得やAIモデルのデプロイなどの操作をおこないます。
2 デバイスを接続して起動する
Azure Percept DKのキャリアボードとビジョンSoMを接続して、起動します。
https://www.microsoft.com/ja-jp/d/azure-percept-dk/8mn84wxz7xww より画像を引用
- 2つのWi-Fiアンテナをキャリアボードに固定します。
- キャリアボードとビジョンSoMをUSB-Cケーブルで接続します。キャリアボードとビジョンSoMにそれぞれ1つずつあるUSB-Cポートを使用します。
- 電源ケーブルをキャリアボードに接続し、ねじ止めします。
- 電源アダプターをコンセントに接続すると、Azure Percept DKが自動的に起動します。電源がはいると、キャリアボード側面にある電源ボタンがしばらくの間発光・点滅します。
※ デバイスの再起動が必要な場合、キャリアボード側面にある電源ボタンを長押しするとシャットダウンし、再度長押しすると起動します。
3 セットアップをおこなう
セットアップでは、Azureサービスにデバイスを登録して、Azure Percept Studioからデバイスを操作できるようにします。以下の手順でセットアップを進めます。
- セットアップを開始する
- デバイスをWi-Fiネットワークに接続する
- SSH接続の設定をおこなう
- デバイスをAzureに接続する
- Azureサービスにデバイスを登録する
- セットアップを終了する
3.0 準備
Azure Percept DKの他に、ホストコンピュータ(Windows/Linux/OS X)、Wi-FiネットワークおよびAzureサブスクリプションを用意します。
3.1 セットアップを開始する
(1) ホストコンピュータからAzure Percept DKのWi-Fiアクセスポイントに接続します。アクセスポイントはscz-xxxxまたはapd-xxxxと表示されます。パスワードはウェルカムカードに記載されています。
(2) Azure Percept DKのアクセスポイントに接続されると、ブラウザが起動してセットアップ画面(new.device/)が表示されます。自動的に表示されない場合は、URL(http://10.1.1.1/)を手動で入力します。
(3) [次へ]をクリックします。
3.2 デバイスをWi-Fiネットワークに接続する
(1) [新しいWi-Fiネットワークに接続する]をクリックします。
(2) Wi-Fiネットワークを選択してパスワードを入力し、[次へ]をクリックします。
(3) 正常に接続できたら、[次へ]をクリックします。
(4) 使用許諾契約書を読んでチェックボックスにチェックをいれて、[次へ]をクリックします。
3.3 SSH接続の設定をおこなう
(1) ユーザー名を入力して[次へ]をクリックします。
(2) 秘密鍵ファイルがダウンロードされるので、ユーザー名とあわせて保存・管理しておきます。
3.4 デバイスをAzureに接続する
(1) [新しいデバイスとしてセットアップする]をクリックします。
(2) 表示されるコードをコピーして、[Azureにログイン]をクリックします。
(3) 新しいブラウザタブが開くので、コピーしたコードを貼り付けて[次へ]をクリックします。
(4) Azureサブスクリプションのアカウント情報を入力してAzureにサインインします。サインインが完了したら、元のブラウザタブに戻ります。
3.5 Azureサービスにデバイスを登録する
(1) [新しいAzure IoTハブを作成する]をクリックし、このデバイスを割り当てるIoT Hubを作成します。
(2) IoT Hubの設定を入力して[作成]をクリックします。価格レベルはStandardを選択します。
(3) IoT Hubのデプロイが完了したら、[登録]をクリックします。
(4) デバイス名を入力して[次へ]をクリックします。
3.6 セットアップを終了する
(1) セットアップが完了すると、「ホストコンピュータをローカルWi-Fiに再接続してインターネットアクセスを再確立してください。」というメッセージが出るので、ホストコンピュータをAzure Percept DKのアクセスポイントから切断し、Wi-Fiネットワークに再接続します。
(2) [Azure Percept Studioに進む]をクリックします。
(3) Azure Percept Studioが表示されたら、セットアップは完了です。
4 Azure Percept Studioからデバイスを確認する
(1) Azure Percept Studioの[デバイス]タブを選択し、登録したデバイスが接続されていることを確認します。
(2) デバイスのページにおいて[Vision]タブを選択し、[デバイスストリームの表示]をクリックします。
(3) 「ストリームの準備ができました。」という通知がきたら、再度[デバイスストリームの表示]をクリックします。
(4) 新しいブラウザタブが開き、カメラ画像が表示されます。
5 まとめ
本記事ではAzure Perceptの初期設定の手順について説明しました。デバイスの接続とセットアップをおこなった後、カメラ画像の確認をおこないデバイスにアクセスできることを確認しました。