クラウドやビジネスにもプライベートにも欠かせない存在です。手元に物理環境を持たず、ブラウザを経由して様々なサービスを利用することで、企業や組織だけでなく、個人レベルでも多くの恩恵を受けています。
どんな物事もメリットとデメリットを理解することが最大限の効果を引き出します。本FAQでは、クラウド利用する際のメリットと、その注意点について整理したいと思います。
『クラウド(クラウドコンピューティング)』という言葉が誕生したのは2006年頃。それからクラウドを取り巻く環境や技術は目覚ましい発展を遂げてきました。今では、クラウドに企業の重要データや個人的なデータを保存することは当たり前です。日本マイクロソフト株式会社はMS Azureクラウドサービスを提供しています。
Microsoft AzureはMicrosoftが提供するクラウドサービスの集合体を指しています。
クラウドを利用することのメリットについて説明します。
スケーラビリティ
スケーラビリティとはシステム規模の変化に応じてシステムの拡張を柔軟に行えるかどうかの度合いを指しています。
一般的にシステム設計時には、将来のシステム規模の増大を想定して構築されるが、スケーラビリティが高いシステムほど、柔軟なシステム拡張が行い易く設計されています。オンプレミス環境では、スケーラビリティには、サーバーへのCPUやメモリの増設、ハードウェアの入れ替えなどを想定するスケールアップ(垂直スケーラビリティ)と、クラスタ化、システムの分散化などの観点から捉えるスケールアウト(水平スケーラビリティ)がある。
クラウドサービスの最大の特徴はスケーラビリティの柔軟性です。
まずはスモールスタート可能です。
開始時、システムの利用者がすくないため、トランザクション量が多くないのは一般的のケースとなります。クラウド環境では、小さいスケールからシステムの構築が可能で費用を抑えることを実現することが可能です。運用開始後、定期的にシステムの各リソースの利用率(例えば、アクセス数、CPU使用率、メモリ使用率、ネットワーク帯域利用率、ストレージ利用率)を監視し、定期的に様子を見ながらスケールアップ、ピークを過ぎればスケールダウンして必要経費を抑えるといったスマートな運用は、これまでのオンプレミス環境に比べて非常に魅力的な点となります。
可用性
サービス障害やパフォーマンス障害が発生するとビジネスに大きな損失を与えてしまう事になります。このような障害を最小限に留めサービスの継続性を高めておくには、ネットワークの可視化とパフォーマンスをモニタリングしておく事が必要です。また障害発生時には、迅速に原因究明を行える体制を整えておく必要があります。
柔軟性
企業の成長によりIT環境全体で変更要件が急増すると考えられます。それぞれのIT関連の機器やシステムの許容量を圧迫する要因として、新しいユーザーの追加や取り扱いデータ量の増加、新しいアプリケーションの導入などがあります。企業成長や変更に対応できる能力がサービスの継続性を維持する上で重要です。弾力性データ保護やディザスタリカバリ、BCP(事業継続計画)は、ハイブリッドクラウドでサービスの継続性を維持する上で重要となってきます。しかしながら、これらのプロジェクトを、クラウドを含めて実施するにはコストが高く、難しく、信用性の面で心配がでてきています。
高可用性
BCP(Business Continuity Planning)とは災害などで事業継続が困難に陥った状況下でも、ネットワークやITシステムを通じて事業継続が可能な状態を維持するための対策です。2011年に起こった東日本大震災をきっかけに、日本全土でBCPへの意識が一気に高まりました。その有効手段として多く選ばれているのがクラウドです。
クラウドを利用するとデータを手元に置かなくてもよいため、クラウドを利用すること自体がBCPになります。
規模の経済
規模の経済(Economies of scale)とはミクロ経済学の考え方で、製品の生産量が増えれば増えるほど、製品1つあたりの平均費用が下がる状態のことです。
生産量の増大に伴い、原材料や労働力に必要なコストが減少する結果、収益率が向上すること。スケールメリットを活かした企業活動を指す。高度成長期の鉄鋼、石油化学産業などが典型。最近ではソフトウェア産業などにおいて注目されている。規模の経済を成立させるには企業戦略を明確にした上で、注力分野とそうでない分野を見極め、資本投下の“選択と集中”を実践することが重要と言われる。
Capital Expenditure (CapEx) と Operational Expenditure (OpEx) の違いの理解
一般にCAPEXは、アメリカの不動産用語から由来し、概念的には、広義(費用)と狭義(資本的支出)の二つの意味で使われます。広義では、大規模な修繕費や長期的な修繕計画にかかる費用そのものを意味するのに対して、狭義では、不動産や設備を維持するための修繕費用ではなく、1年以上効用が持続する改良を指し、耐久年数によって減価償却される資本的支出を意味します。
例えば、エンジニアリングレポートにおいて、CAPEXは、建築及び設備の各部位の維持修繕・更新について期間や費用を算出し、一定期間における維持修繕に関わる支出を明らかにすることにより、別途調査される経済的側面におけるキャッシュフロー計算上の一助として使用されることもあります。
(OPEXとは)事業などを運営していくために継続して必要となる費用のこと。OPEXの反義語がCAPEXで、CAPEXは不動産や設備の価値を、維持または向上させるための設備投資に関する資本的支出のこととなる。
https://www.comindware.com/blog-what-is-capex-and-opex/
消費量ベースモデルの理解
Azure サブスクリプションなどのオンライン サービスを購入すると、月単位の使用率に対して請求されます。 使用量ベースのサービス (Azure など) は、消費量に基づく従量制で請求されます。Microsoft の一部の製品とサービスでは "従量課金制" の請求モデルが使用されており、使用したサービスに対してのみ請求されます。 たとえば、Microsoft Azure ではこのモデルが使われています。