[Q]
1つのリソースグループに複数の App Service を作成した場合、IPアドレスはどのように割り当てられますか?
[A]
App Service で使用される Public IP アドレスには、複数テナントで共有して使用されるものと、IP ベース SSL の構成でアプリケーション毎に割り当てられるものがございます。これらについては、リソースグループ内での上限というものはございません。
まず、複数テナントで共有される IP アドレスにつきまして、App Service には、各リージョンに複数の "スタンプ" があり、App Service はお客様が指定したリージョン内のいずれかのスタンプ (スケールユニット) にデプロイされます。
スタンプ内にデプロイされたアプリケーションは全て、スタンプごとに振られた単一の受信 IP アドレスと、4 個または 5 個の送信 IP アドレスをスタンプ内で共有することになります。
したがいまして、アプリケーションをデプロイした際に、専用の Public IP アドレスが新規に取得されるというものではなく、既に IP アドレスが割り振られ済みであるスタンプに対して、アプリケーションがデプロイされるものとなります。
詳細につきましては以下の内容をご参照ください。
[参考情報]
Azure App Service の リージョンとスタンプ、IP アドレスについて
https://blogs.msdn.microsoft.com/jpcie/?p=325
下記にてダウンロードされるファイル内の [ AppService. リージョン名 ] の下にある IP アドレスが、世界中のリージョンにあるスタンプの受信 IP アドレスとなります。
Azure IP Ranges and Service Tags – Public Cloud
https://www.microsoft.com/en-us/download/confirmation.aspx?id=56519
上記設定が基本の設定となりますが、App Service で専用の IP アドレスを確保したい、という場合には、IP ベースの SSL を構成する、という方法がございます。
チュートリアル:既存のカスタム SSL 証明書を Azure App Service にバインドする - SSL 証明書のバインド
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/app-service/app-service-web-tutorial-custom-ssl#bind-your-ssl-certificate
IP ベースの SSL - IP ベースの SSL バインドを各アプリケーションに対して 1 つだけ追加することができます。
このオプションでは、SSL 証明書を 1 つだけ使用して、専用のパブリック IP アドレスを保護します。
複数のドメインを保護するには、同じ SSL 証明書を使用してすべてのドメインを保護する必要がございます。
こちらについては、App Service プランごとに 1 個は無料で利用することができます。
Azure サブスクリプションとサービスの制限、クォータ、制約 - App Service の制限
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/azure-subscription-service-limits#app-service-limits
1 個以上利用される場合は、有料となります。
詳細につきましては以下の内容の SSL 接続をご参照ください。
App Service の価格
https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/app-service/windows/
[更新日]
Update:201906