※本内容は Azure IoT Hub を利用しているお客様向けのご案内です。
現在、Azure IoT Hub を利用していないお客様はご確認いただく必要はございません。
以下のURLで、マイクロソフト社より「IoT Hub サービスのアップグレード」についての案内が出ております。この案内は、2023年7月から 2023年 11月にかけて、Azure IoT Hub サービスがアップグレードされる事を予告するものです。ユーザー様側での事前対応は特に必要ございませんが、アップグレード時には一時的にデバイスが IoT Hub から切断され、再接続が発生します。
General availability: IoT Hub Service Upgrade (公開日: 2023年7月18日)
https://azure.microsoft.com/ja-jp/updates/general-availability-iot-hub-service-upgrade/
「IoT Hub サービスのアップグレード」は、基盤の変更による潜在的な影響を案内しておりますが、基本的にユーザー側のアクションを必要としません。あくまで変更は内部的な実装の部分に完結するため、クライアントによる IoT Hub の接続性は移行後 復旧することが想定されています。
--参考 日本語訳--
一般提供: IoT Hub サービスのアップグレード
公開日: 2023年7月18日
変更内容:
IoT Hubのアーキテクチャには、フロントエンドメッセージ処理サーバーのクラスタと、IoT Hub ゲートウェイと呼ばれるソフトウェアが含まれています。2023年7月から2023年11月にかけて、このゲートウェイの可用性、信頼性、およびセキュリティの改善を実施します。
潜在的な影響:
ゲートウェイのアップグレードにより、以下の影響が発生します:
- 全てのデバイスが強制的に切断され、再接続されます。
- 全てのIoT Hubに新しい静的IPアドレスが割り当てられます。
デバイスの切断:
ゲートウェイのノードをアップグレードする間、デバイスはIoT Hubから切断されます。デバイスが再接続されるまでにかかる時間は、以下の要因によって異なります:
- DNS更新の伝達: デバイスがDNSを利用してIoT HubのIPアドレスを解決する場合、DNSの更新がデバイスのDNSサーバーに伝達され、ローカルのDNSキャッシュの有効期限が切れた後に、新しいIPアドレスが解決されます。
- DPSの再プロビジョニング: 再プロビジョニングはDPSの制限が適用されます。DPSによるデバイスの再プロビジョニングは、推奨されるベストプラクティスに従ってください。IoT Hubが 429 または 5xx 以外のエラーを返さない限り、再プロビジョニングは避けてください。
- デバイス接続の再試行ロジック: デバイスが Azure IoT SDK を利用している場合、デバイスは再試行ポリシーに従って再接続を試みます。
- デバイスの接続スロットリング: IoT Hubは選択した層(Free/S1/S2/S3)に基づいてデバイスの接続を調整します。
ファイアウォールのルールと影響:
- ベストプラクティスに従って 完全修飾ドメイン名(FQDN)を使用してIoT Hubを構成している場合は、何もする必要はありません。
- IoT Hubサービスタグを使用して範囲ベースのアプローチを実装している場合は、何もする必要はありません。
- IoT Hubの特定のIPアドレスに基づいてアクセスを制限している場合は、ベストプラクティスに従って、静的IPアドレスから移行してください。IoT HubのIPアドレスは、何らかの理由でいつでも変更される可能性があります。
- ベストプラクティスに従えない場合、または質問がある場合は、Azure IoT または Microsoft の担当者にお問い合わせください。
【補足情報 QA】
Q1: IoT Hub サービスのアップグレード日時を指定することはできますか?
A1: 誠に恐れ入りますが、「IoT Hub サービスのアップグレード」は、原則、製品部門側の内部方針によってユーザー様環境を移行する予定としており、ユーザー様からのご要望に沿ったリソース単位のスケジュール調整を行っておりません。予めご了承ください。
Q2: IoT Hub サービスのアップグレード中にデバイスが切断される時間はどのくらいでしょうか?
A2: 誠に恐れ入りますが、ユーザー様側の運用環境にも左右される要素があるため、デバイスの切断時間については一概にお答えすることができません。予めご了承ください。
Q3: 今回のアップグレードは、IoT Hubを作成した時期に関わらず、稼働中の全てのIoT Hubが対象でしょうか?
A3: 「IoT Hub サービスのアップグレード」は、すべての稼働中の IoT Hub リソースに対して行われる予定であり、例外はございません。
Q4: 今回のアップグレードが行われると、IoT Hub の機能面で変化はありますか?
A4: IoT Hub のユーザー様観点からみた機能に対し、移行前後では差異がないものとご認識いただけたらと存じます。
Q5: 今回のアップグレードによる影響で、データの欠落が発生する可能性はありませんか?
A5: 作業中による一時的な IoT Hub との切断により、「データの欠落」が発生するかは、デバイスが IoT Hub に接続できない間の挙動に左右されます。
例えばデバイス側の実装として、IoT Hub への接続性が確立できない場合に、内部的にメッセージを一時保管して再接続時後 再送できる場合は、作業中に送信できないメッセージは失われていないと判定できます。
お手数ではございますが、お客様側の予想される影響の度合いについては、上記の見解とお客様の運用方式を踏まえて、ご確認いただけたら幸いです。
Q6: 今回のアップグレードが適用済みか、確認する方法はありますか?
A6: IoT Hub のプロパティの「機能」の項目にて確認することができます。
「GWV2」が今回のアップグレードが適用済みであることを示しています。なお「RootCertificateV2」は IoT Hub が Baltimore 証明書から DigiCert 証明書に更新されていることを示しています。